羊毛フェルトってつなぎ目も縫い目もなくて、どうやって作品が作られるのか気になりませんか?
羊毛フェルト作品には人形のような物から、かばん、靴、帽子、洋服など様々なものを作られています。
つなぎ目や縫い目も無いのにどうやって作品が作られているんだろう?
羊毛フェルトがフェルト化する仕組みを教えて~!
フェルト化する仕組み!気になりますよね。
その仕組みは2つ!その仕組みを詳しく解説いたします!
フェルト化とは
洗剤をほんの数滴加えたお湯を羊毛に含ませてから振動を加えると、繊維が絡み合って一塊になる。
その状態をフェルト化と言います。
編み物でもなく織物でもなく、不織布。
皆さんウールセーターをうっかり間違えて洗濯機で洗ってしまって固く縮んでしまったなんて経験はありませんか?
これもフェルト化です。
フェルト化する原理を知ると様々な作品作りを作る際のて手順が自然と身についていきますよ。
水分を含ませてフェルト化させる方法
1.水分(お湯)
羊毛に水分を含ませると、繊維の内部が膨張し、繊維の表面にあるうろこ状のスケール(キューティクル)が立ち上がります。
それにより繊維同士が絡みやすくなります。
お湯の温度はお風呂より少し熱め
42~45度のお湯を使うと速く浸みこむ
↓フェルト化した羊毛(コリデール)の拡大写真。繊維の表面にあるスケールが立ち上がっっている様子が分かる。繊維が柔軟に曲がり、密に絡み合っている。
2.液体石けん
弱アルカリ性の液体石けんやシャンプーをお湯に加えて使用します。
石けん分を加えると羊毛の縮絨率(しゅくじゅうりつ)が高まり、フェルト化を促すことが出来ます。
石けんは多すぎると逆にフェルト化を妨げるため
500mlに2、3滴が適量
3.振動
振動を加えると立ち上がったスケールの働きで繊維同士が絡み合います。
振動の方法は羊毛の固まり具合によって使い分けます
ポリエチレン手袋でこする
羊毛をこすり始める時はポリエチレン手袋をつけ優しくこすっていきます。
羊毛が一体化してきたら徐々に力を入れてこすります。
曲げ伸ばす
フェルト化が進んできたら、羊毛を折り曲げ、折った部分をずらして振動を与えます。
均等に縮めるため、いろんな方向に曲げ伸ばします。
巻きすで巻いて転がす
羊毛がひとかたまりになってきたら、巻きすで羊毛を巻き、前後に転がして羊毛に刺激を与えます。
巻き始めの部分はよく縮むため、いろんな方向から巻きなおして転がします。
タオルで巻いて転がす
しっかりとフェルト化してきたら、お湯で濡らしたタオルで巻いて転がします。
これをすることで羊毛全体に振動をあ立てることが出来ます。
いろいろな方向から巻きなおしてください。
手で揉む、こする
特に縮ませたい部分を集中的にこすったり、立体的に仕上げたい場合は素手で揉みこみます。
ある程度フェルト化した状態で行いましょう。
ニードルパンチで刺し固める
もともとニードルパンチはキューティクルのない化学繊維を固めて不織布にするために開発されたものです。
最近はニードルパンチで羊毛フェルト作品を作る人が増えてるよね。
mai☆maiも最初はこの方法を知って作品を作り始めたんだよ。
水フェルトと合わせてフェルト化していけばもっと効率よく作品が作れそうだね。
ニードルパンチの針先には鋭いくぼみが数個入ってます。
ニードルを刺すことで繊維が絡んで固まっていく仕組みです。
机に傷がつかないようにフェルトパンチャーマットなどを敷いて、真上からニードルを刺したり、抜いたりを繰り返します。
まとめ
フェルト化するために、お湯の温度や洗剤の量が重要なんだね。
僕もなにか作りたくなってきた!
振動の与え方も奥が深いですよね。
でも基本を知っていれば作品の幅も広がるし、良いものが作れそうですよね。
作りたい羊毛フェルト作品によって、縮絨の仕方を変えてみましょう。
コースターや写真ケースを作りたい時は水フェルトが適しています。お子さんでも簡単にできるのでこちらの記事を参考に皆さんも挑戦してみて下さい!
また、最近は初心者さんでも簡単に必要なだけの材料が手に入り、作れるキットも販売されています。
私も最初はキットから始めました!とても簡単なのでやってみて下さいね。
※この記事は「羊毛フェルトの教科書」を参考にしています。